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コラム

2004年ブラジル滞在日記


2004年ブラジル滞在日記

サンパウロ篇
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リオ篇 5週目
リオ篇 6週目

リオ篇 4週目

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2月2日(月)

さて、今日は楽器調整に行かねば。一週間前にいったフェルナンドの元へ向かう。現状を話し、まず糸巻きに専用クレヨンをぬってまわし易くしてもらう。いつも「ギッギッ」とすごい音がするほど固かったのです。それから魂柱の位置を調整。こういう時は微妙な言い回しができないとなかなか伝わりづらいので、事前にいいたいことを書きだしておいた。なんとか伝わり、数回位置を変えて良い感じに。弦も四本すべて交換。しかし日本でもよく売られているオーストリア製の弦が、日本での価格よりも高くて驚いた。そういえば日本でも最近はユーロ高騰によりかなりの値上げをしていたけれど…。
うむ。だいぶ鳴りそうな予感が。上機嫌でお礼を言って退散、最寄りのシネランヂア駅前にあるカフェレストランに立ち寄る。ちょっと高級だっだけど、楽器が良くなったからお祝い!と言い訳をしてみる。

2月3日(火)

レッスン後、クララ・ヌニェス劇場へ。
デダ。長身でとっても知的な雰囲気の女性です。 回をおうごとにコンサートはリラックスムード。今日はカンジャで三人がかわるがわるステージに登場。カンジャといってもメンツがすごい。フルートのアンドレア・エルネスト・ヂアス(通称デダ)。フランス人だけど、ブラジル人のようなもの。お母さんもオデッチというショーロの高名なフルーティスト。そしてクラリネットのマリオ・セーヴィ。サンパウロで会った「ノ・エン・ピンゴ・ダグア」のメンバーでもある。そして、なんとなんとヤマンドゥ。こちらはソロで。
ヤマンドゥの演奏中にちょっと面白いことが起こった。いや彼にとっては不快なことだったのですが。
マリオ。2年前に「エポカ・ヂ・オウロ」で来日してました。 ある曲を演奏し始めてすぐ、客席から携帯電話の着信音が鳴り出してしまったのだ。当然客席はどよめく。ヤマンドゥも弾いていた曲をやめたのは普通だが、すぐさまその着信音をまったく同じ音程で、まったく同じようにギターで再現したのだ。間髪をいれずだったのでこれには驚きました。よく聞く着信音だとしてもそんなにすぐに再現できちゃうなんて。さすがです。
ヤマンドゥとは1月の彼のパーティ以来だったけど、ホーダ・ヂ・ショーロと違ってステージに登ると、さらにその凄さが際立つ。もう、こういう生き物としか思えないのだ。聴き応えのある素晴らしいコンサートでした。

2月4日(水)

一緒に練習をしようと誘ってくれていたクラリネットのフイに電話。ブラジル人と二人だけで出かけるのはこれが初めてなので、ちょっと緊張。コパカバーナに迎えにきてくれた彼の車に乗り込み、道中まだ慣れないポル語でなんとかやりとりをする。
フイの家はサンタテレーザという地区にあり、そこで練習するはずがなぜか子供の学校の保護者会につきあわされ校庭で1時間半待ちぼうけ。夏ですよ!夏!どうなることかと思いましたが、校庭の片隅にちゃんと日よけのある場所があって、途中からそちらへ移動。
ここは静かなサンタテレーザの丘の上。風がざわざわと通りすぎ、校庭では3人の男の子たちが懸命にサッカーボールを追っている。なんだかほんわかした気持ちになり、日よけ下のベンチで昼寝。フイも悪いと思ったようで、保護者会を途中できりあげ昼食に向かう。
すでに午後3時。サンタテレーザにあるレストランで、フイおすすめの料理は確かに絶品。このお店の壁には色々な絵が掛かっていて、フルートのエドゥアルド・ネヴィス(昨年「エポカ・ヂ・オウロ」で来日)の奥さんの作品もあった。なかなか素敵。こういったお店の内装も素敵だけれど、サンタテレーザの坂だらけの街並は、きれいな緑と鮮やかな赤い花のコントラストが本当に美しい。カメラを忘れたことを後悔。
さて満腹になってフイの家に着いた頃には、フイの夜の予定まで残された時間もわずか。一曲だけ何回か一緒に演奏したら、もう終了。
こんな立派なプログラムがついてくる。でも、実はこのあと思ってもみなかった幸運が訪れました。セントロで上演中のミュージカル「オブリガード、カルトーラ」を観に行けることになったのです。
フイは今日は演奏しないけれどほぼ毎日このミュージカルに出演。観たいか?と聞かれたのでもちろん!と答えると、会場の担当者に電話。 中身も素敵。「ポルトガル語をちゃんと話せない女の子がいくから」と、そういう所は確実によく聞き取れてしまうものだ。
続いて今日出演するフルートのマルセロ・ベルナルデルに電話し、何かと危険なセントロから無事帰れるように車で送ってもらう手配までしてくれたのです。なんという親切さ!
さて会場のCCBB(ブラジル銀行の文化センター)に着き、舞台が始まると…俳優陣の素晴らしい演技、無駄のない転換、珠玉の音楽、ポル語はまったく理解できなかったのに感動、感涙にむせぶ。生演奏も素晴らしく、以前日本に長くいたニウズィ・カルヴァーリョという女性もカヴァキーニョ、ギターを持ち替えての大活躍。
終演後マルセロに会うと「コパカバーナに送るけど、今からレブロン劇場に行くからよかったらどう?」と誘ってもらう。面白そうなのでついていくことに。レブロンはセントロを南下しコパカバーナ、イパネマ海岸を越えた場所に位置する高級地。
劇場につくとマルセロは顔パス。私も便乗してパス。中に入ると満席なので床に座る。すでに大盛り上がりのステージはというと…なんと雑誌でチェックしていた「コルダゥン・ヂ・ボイタタ」という新しいバンドのCD発売コンサート。そしてゲストでテレーザ・クリスチーナやイヴォンニ・ララが出演!行きたいと思っていたコンサートにこんな形で来れるとは。憧れの生イヴォンニも聴けて大満足。終演後はメンバーのペドロ(「セメンチ」のメンバーでもある)やテレーザと再会を喜ぶ。マルセロに無事送り届けてもらい、長く充実した一日が終わりました。

2月5日(木)

レッスン。今日はリズムパターンのお話。符割りのことなど、結構つっこんだ内容になった。
Sさん撮影。いつもだいたいこんな配置。 レッスン後ホジェーリオはレコーディングがあり、夜に『ダーマ・ダ・ノイチ』で再会。
今日はいつものメンバーで、なんとなくホッとする。
歌手のアジェノールはオリジナルも充実しているけどノエル・ホーザをよく歌っていて、ライブ写真をあらためて見ると椅子のうえにちょこんと置かれた帽子が「マランドロ」という言葉を連想させて、なんだかニクイ。
そして演奏中、ショーロの練習会の生徒さんSさんご夫妻が到着。この日に着くとは聞いていたけれどハードな旅程で着いてすぐライブ会場とは、さすが三回目のブラジル旅行。
S夫人はバンドリンのホナウドの生徒さんでもある。ご主人もカヴァキーニョを弾いたりとにかく音楽が大好きなお二人。メンバーも旧知で再会を喜びあう。
この日ライブに来ていた自称ライターのブラジル人女性から声をかけられる。どうやら日本で売りだしたいグループがあるらしい。最初は言っていることをなかなか理解できず、Sさんとともに大苦戦。ライブが終わってからもあーでもないこーでもない、と時間のかかること。結局話が通じて、まぁもらったCDを聴いてメールしますと答えた。
ということを今思い出した。あのCDどこにあるんだろう…

2月6日(金)

おととい不完全燃焼におわった練習の続きをしよう、とフイから言われていたのに、キャンセルされる。
こういう時は近所をお散歩。ちょっと長い名前だけどノッサ・セニョーラ・ヂ・コパカバーナ通りはスーパーから洋服、家電までそろう商店街。最寄り駅のシケイラ・カンポスに行くにもシティバンクのATMに行くにも通るので、しぜんと慣れ親しんだ。
この通りにお気に入りのカフェがある。カフェというよりレストランといった雰囲気で、たぶん老舗。お店の外のガラス・ウィンドウには色とりどりのお菓子やケーキ、パンなどが陳列されていて、その場でジュースを飲んだり立ち食いもできるけれど、通りを10分も歩いていると汗だくになるのでつい「エアコン入ってます」と書いてある入り口にすいよせられ、いつものカウンター席に座る。
ここの店員は適度にほおっておいてくれる。買ったばかりの雑誌のライブ情報をチェックしたり、ポル語の勉強をしたり、時々店員に質問をして、それをメモして単語を覚えたりしたものだ。立ち飲みも良いけれど、ここの落ち着いた雰囲気が好きで週に1、2回は通ってました。

2月7日(土)

美しい床の模様。 Sさんご夫妻と待ち合わせしてセントロへ繰り出す。リオではCD屋さんに行ったことがなかったので、Sさんにお店の集まる通りに案内してもらう。近隣に同じようなお店があるけれど、同じCDでもお店によって値段がまちまちなのが面白い。なかなか良い買い物ができる。
「コンフェテリーア・コロンボ」というカフェでお茶。ここは開店当初から百年ぐらい改装もせず、ヨーロッパの雰囲気をたたえた素晴らしいお店。思わず写真を撮りまくってしまいました。とても美しかったです。
コロンボにて。この巨大な鏡をどうやって掃除するのでしょうか。 学生さんがピアノを弾いてました。
一度解散して夜は『カリオカ・ダ・ジェンマ』。実はホナウドの誕生日!プレゼントを用意する時間がなかったので、コパカバーナからつかまえたタクシーの運転手さんに何がよいものか尋ねてみる。彼の名はセルジオ。この日以来、何度となく送り迎えを頼んだひとだ。
セルジオは花が良いと言う。男性でも?そう、男性でも喜ばれるのだそうです。すっごく親しいのか、ちょっと親しいのかと関係を訊ねられる。まぁ出会って日も浅いし後者でしょう。するとセルジオは黄色のバラをすすめてきた。「いろいろな色のミックスでもいいけれど、赤は愛情を表してしまうので要注意」ふむふむ、それは要注意だ。そして彼の知っている花屋をまわってくれるのだが、時間が遅すぎたようでどこも閉店。開いているお店では鉢物ばかりだ。困り果てて次に彼が提案したのはケーキ。おお!それなら皆とわけられるし私も食べられる。ケーキをおいているお店はすぐに見つかり、タクシーを降りるとセルジオも一緒についてきてくれる。
『カリオカ・ダ・ジェンマ』にて。 最初に彼がすすめたケーキはウェディングケーキばりに生クリームたっぷり、ゴテゴテと装飾されたものだったので私がひいてしまった。そして別のショーケースに入っていたチョコレートケーキがおいしそうに見えたので「これは?」と聞いてみると、ちょっと首をひねっていたけれど「うん。まぁ、いいでしょう」と許可がおりる。そんなこんなで遠回りしてやっとラパに到着。お金を払おうとしたら細かいお金がなく、向こうもおつりがないという。そして「いくらならあるの?」ときかれ、持っていた細かいお金を言うと、なんとそれでOKというのです。「え?時間がかかったしもっと高いはず。どこかでくずすから」と言ってみたけれど、彼は笑顔でそれだけいいという。…し、紳士とはこのことか!!こんなに色々と教えてもらい、あちこち回らせたのに…感動してしまいました。
さて到着するとライブはすでに始まっていて、ホナウドの演奏もノリノリ。例によって私も数曲弾かせてもらう。
まだ自信をもてないまま演奏。いや、こうやってこなれていくものだ、と自分を納得させる。「できてから…」なんていって何かが実現したという記憶はないかも。人が弾きなさいと言ってくれるならば、恥をしのんででも笑顔でこたえたいものです。実際、このあたりから徐々にスランプを脱した感あり。ありがたいことです。
さて終演後にケーキ登場。大きめのケーキだったので沢山の人に行き渡り、私も二切れゲット。美味しかった〜。

2月8日(日)

ここのところ、日曜は用事がなくて休日というパターンが多い。
そういえば帰国する日を延長することにしたので、飛行機の予約を変更しなければ。こういうことも日曜はできないので月曜に旅行会社に電話することにする。

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